#title(熊野の詳細・評価・オススメ装備)

[[艦種別リスト>キャラクター/艦種別]] > ''熊野''

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#contents
*基本情報 [#BaseData]
|CENTER:450|BGCOLOR(#f0f0f0):CENTER:84|CENTER:90|BGCOLOR(#f0f0f0):CENTER:84|CENTER:90|c
|>|>|>|>|~プロフィール|
|&attachref(熊野.jpg,zoom,450x525);|''名前''|>|>|&ruby(クマノ){熊野};&br;IJN Kumano|
|~|''レアリティ''|>|>|SR|
|~|''艦種''|>|>|重巡|
|~|''陣営''|>|>|[[重桜>陣営別艦種#nc6c18b0]]|
|~|''CV''|>|>|和氣あず未|
|~|''イラスト''|>|>|[[ぴょん吉>CV・イラストレーター#tb2b9914]]|
|~|''耐久''|A|''火力''|B|
|~|''雷装''|C|''回避''|C|
|~|''対空''|C|''航空''|E|
|~|''速力''|27|''運''|10|
|~|''装甲''|>|>|中装甲|
|~|''SD''|>|>|&attachref(熊野-SD.gif,nolink);|
|>|>|>|>|~自己紹介|
|>|>|>|>|最上型重巡洋艦の熊野よ!かの大戦では第七戦隊のメンバーとして、マジで頑張った!&br;まああの島、そして最後は色々あったけど……&br;今度こそ仲間たちと一緒に全力で頑張っちゃうから、よろしくぅ!|

|BGCOLOR(#f0f0f0):CENTER:160|LEFT:671|c
|>|CENTER:~入手方法|
//|''建造''&br;(xx:xx:00)|○○建造(202x/xx/xx〜202x/xx/xx)|
//|''ドロップ''||
|''その他''|「[[刹那觀る胡蝶の夢>イベント151_刹那觀る胡蝶の夢]]」:累計獲得数報酬|
|''その他''|「[[刹那觀る胡蝶の夢>イベント151_刹那觀る胡蝶の夢]]」:累計獲得数報酬&br;[[特別補給(演習ショップ)>演習#n5cd2b19]](2024/01/18〜)|

//建造とドロップ以外の入手法全てをその他欄に記入する。例:「イベント名」:B3、D3、「イベント名」:イベント補給、「○○ショップ」、「イベント招待状」
//※イベント招待状は数が多く複数から入手できるキャラもおり、全て列挙させると縦幅を取りすぎて見づらくなるので、「イベント招待状」と纏める※
//なしの場合は「なし」と記入したり空欄にしたりせずコメントアウトする

|BGCOLOR(#f0f0f0):CENTER:50|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|RIGHT:61|CENTER:61|c
|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#f0f0f0):''ステータス''|
|~LV|CENTER:~好感度|CENTER:~耐久|CENTER:~火力|CENTER:~雷装|CENTER:~航空|CENTER:~対空|CENTER:~対潜|CENTER:~装填|CENTER:~回避|CENTER:~命中|~消費|
|''125''|200|4476|254|227|0|232|0|199|90|140|11|
|~|100|4236|240|215|0|219|0|188|85|132|~|
|''120''|200|4375|251|224|0|227|0|196|87|136|~|
|~|100|4141|237|212|0|215|0|186|82|129|~|
|''100''|100|3757|224|201|0|196|0|175|71|115|~|
|''1''|50|712|44|39|0|40|0|68|14|44|3|
//|レベル|好感度|耐久|火力|雷装|航空|対空|対潜|装填|回避|命中|消費|

//改造あるキャラのLv120と125は改造ステのみ記入。そのレベルでの未改造の数値は需要ないと思うので(その際レベルは120改と書いて)

|~装備枠|~初期装備|~補正(MIN/MAX)|~最大数((各行動時に攻撃を行う砲座数や艦載機数))|
|CENTER:120|CENTER:369|CENTER:160|CENTER:160|c
|重巡主砲&br;軽巡主砲|[[203mm連装砲(重桜)]]T2|125%/135%|1|
|魚雷|[[610mm四連装魚雷]]T1|140%/145%|2|
|対空|-|95%/110%|1|
|設備|-|-|-|
|設備|-|-|-|
//改造あるなら補正はMIN/MAX/改造と書いて

//|>|~専用特殊装備|
//|CENTER:60|CENTER:771|c
//|&ref(img/装備名_icon.png,nolink,56x56,(装備名));| |
//▲専用特殊装備が実装されたら公開する

|>|>|>|BGCOLOR(#f0f0f0):CENTER:''艦船技術''|
|BGCOLOR(#f0f0f0):CENTER:160|CENTER:329|CENTER:160|CENTER:160|c
|''艦級''|>|>|T7 最上型((艦種は重巡だが艦船技術表では軽巡扱いになっている))|
|~解放条件|~効果|>|~技術Pt|
|''入手''|【重巡】【砲艦】【超巡】耐久+1|+12Pt|+54Pt|
|''突破MAX''|-|+24Pt|~|
|''Lv.120''|【重巡】【砲艦】【超巡】火力+1|+18Pt|~|
//艦級はゲーム内の艦船技術に書いてあるものをそのまま書く。
//コラボキャラ等艦船技術がないキャラの場合は項目全体をコメントアウト

|>|~スキル名|~効果|
|CENTER:60|CENTER:150|LEFT:610|c
|&ref(img/朝明隠す帷_icon.png,nolink,56x56,朝明隠す帷);|朝明隠す帷|戦闘中、自身が3回目のダメージを受けた場合、戦闘終了まで「自身が受けるダメージを3.5%(MAX8.0%)軽減させる」効果を得る;&br;戦闘開始時、自身が所属している艦隊が行った戦闘のみで数えて2・4・6回目の戦闘開始60秒後、自身の耐久を4.0%(MAX10.0%)回復する;&br;戦闘開始時、味方艦隊に重桜艦船が2隻以上いる場合、自身の全弾発射弾幕を強化する|
|&ref(img/徹甲弾防御_icon2.png,nolink,56x56,徹甲弾防御);|徹甲弾防御|自身が受ける徹甲弾属性のダメージを10%(MAX20%)軽減する|
|&ref(img/全弾発射-重巡_icon2.jpg,nolink,56x56,全弾発射-鈴谷型);|全弾発射-鈴谷型I/II|自身の主砲で9回(6回)攻撃する度に、全弾発射-鈴谷型I(II)を行う|

//スキルアイコン→&ref(img/アイコン名,nolink,56x56,スキル名);
//改造時に習得するスキルは色変え→BGCOLOR(#e9eefd):

|>|~上限突破|
|CENTER:60|LEFT:771|c
|~初段|全弾発射スキル習得/主砲補正+5%|
|~二段|魚雷装填数+1/開始時魚雷+1/対空補正+10%|
|~三段|全弾発射弾幕強化/武器補正+5%|

|~全弾発射スキル|~特殊弾幕スキル|
|CENTER:415|CENTER:416|c
|&attachref(熊野_全弾発射.gif,nolink);|-|

//&attachref();

大陸版wikiのページ:[[https://wiki.biligame.com/blhx/>https://wiki.biligame.com/blhx/%E7%86%8A%E9%87%8E]]

//▼改造が実装されたら公開する
//**改造 [#Retrofit]
//|CENTER:100|CENTER:200|CENTER:250|CENTER:70|CENTER:100|CENTER:120|c
//|~改造内容|~詳細|~必要な設計図その他|~費用|~必須レベル|~必須レアリティ|
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|||||||
//|総計||||||f

//▼改造が実装されたら公開する
//***改造後のキャラ絵 [#Retrofit_Figure]
//#region(改造後のキャラ絵を開く)
//|&attachref(,zoom,650x0);|&attachref(,nolink);|
//#endregion

//▼改造ボイスが実装されたら公開する
//***改造後ボイス [#Retrofit_Voice]
//#region(クリックでセリフ一覧を開く)
//|60||c
//|~入手時||
//|~||
//|~||
//#endregion

//▼ケッコン衣装が実装されたら公開する
//*ケッコン [#Oath]
//#region(ケッコン衣装の絵を開く)
//|>|~|
//|&attachref(,zoom,650x0);|&attachref(,nolink);|
//#endregion

//**ケッコン後(ケッコン衣装の名前)ボイス [#Oath_Voice]
//#region(クリックでセリフ一覧を開く)
//|60||c
//|~入手時||
//|~ログイン||
//|~詳細確認||
//|~メイン1||
//|~メイン2||
//|~メイン3||
//|~タッチ||
//|~タッチ2||
//|~任務||
//|~母港帰還||
//|~失敗||
//|~ラブ||
//#endregion

//▼着せ替え衣装が実装されたら公開する

*[[着せ替え>着せ替え一覧]] [#AttireList]
#region(着せ替え画像を開く)
|>|~ファンシーウェーブ|
|&attachref(./ファンシーウェーブ.jpg,zoom,650x0);|&attachref(,nolink);|
|>|ショップにてダイヤ780で購入可&br;(期間限定:2020年9月17日メンテ後 から 2020年10月11日 23:59まで)|
|>|~激オニ☆勝負パーティ|
|&attachref(./激オニ☆勝負パーティ.jpg,zoom,650x0);|&attachref(,nolink);|
|>| |
|>|~一夜千夜の願い|
|&attachref(./一夜千夜の願い.jpg,zoom,650x0);|&attachref(,nolink);|
|>||
//|>|~○○○|
//|&attachref(,zoom,650x0);|&attachref(,nolink);|
//|>||
#endregion

//▼着せ替え衣装ボイスが実装されたら公開する

**着せ替え後(ファンシーウェーブ)ボイス [#Attire_Swimwear]
#region(クリックでセリフ一覧を開く)
|60||c
|~入手時|熊野の水着姿、新登場!んなんちゃって☆あそこにいる指揮官は〜ど・こ・に目を釘付けにしてんのぉ〜あは♡|
|~詳細確認|露出度が高いって?別にぃ〜だって潜水艦の子たちとかもっとアブないのもいるじゃんさ〜|
|~メイン1|しきかーん、なにやってんの?早くこっちに来ようよ!おーい!|
|~メイン2|最上姉さんの水着姿…見たい!見たいよね?熊野は見たいけど!指揮官は?ね?|
|~メイン3|疲れたぁ〜しきかーん、足揉んでぇ肩揉んでぇ〜スミマセンそこは揉まなくていいからぁ!|
|~タッチ|アメさん?これ熊野がもらったんだからあげないもーんだ!ははは!|
|~タッチ2|やっぱ気になるんだ〜こ・こ♡ もう子供っぽいんだから〜|
|>|BGCOLOR(#FFFFFF):COLOR(GRAY):CENTER:~▼好感度系|
|~ラブ|しきかーん、熊野の水着姿はどぉ?もっと近くで見てもいーよ?ほーら、ひゅー…熊野はマジで魅せてるつもりよ?|

#endregion
**着せ替え後(激オニ☆勝負パーティ)ボイス [#Attire_Sleepwear]
#region(クリックでセリフ一覧を開く)
|60||c
|~入手時|&size(14){ほら、指揮官の番だよ!どれを引くのかな〜〜ってそのカードで本当にいいのー?って鈴谷!指揮官に教えないでってば!};|
|~ログイン|&size(14){&color(,transparent){鈴谷、指揮官も来てるよー! ふふふ今回こそマジで勝ってやるんだからね♪};};&color(,transparent){&br;};|
|~詳細確認|&size(14){&color(,transparent){んんん〜やば、指揮官にいっちばんいいの抜かれちゃう!……むぅ、指揮官ってさ もしかしてイカサマしてない?なんでいつもいいカードあたってんのさー};};&color(,transparent){&br;};|
|~メイン1|&size(14){&color(,transparent){鈴谷、お腹減った?なんか出前で頼む?};};&color(,transparent){&br;};|
|~メイン2|&size(14){&color(,transparent){おっ、どこガン見してんの? カードよりこっちのほうに気を取られちゃってる感じ?};};&color(,transparent){&br;};|
|~メイン3|&size(14){&color(,transparent){マジ長考?………んー……ふぅ……はああ……};};&color(,transparent){&br;};|
|~タッチ|&size(14){&color(,transparent){あは♥ これにするの?};};|
|~タッチ2|&size(14){&color(,transparent){鈴谷、羨ましがってんの分かる?はは♥};};&color(,transparent){&br;};|
|~ | |
|~母港帰還|&size(14){&color(,transparent){あは♥ つ・づ・き、しようよ指揮官〜さぁどっちにするかなー?};};&br;|
|~戦闘開始|&size(14){&color(,transparent){ムカつくー!ボコってやんよ!};};&color(,transparent){&br;};|
|>|BGCOLOR(#FFFFFF):COLOR(GRAY):CENTER:~ |

#endregion

**着せ替え後(一夜千夜の願い)ボイス [#Attire_ConcertDance]
#region(クリックでセリフ一覧を開く)
|60||c
|~入手時|じゃーん!熊野の……踊り子?の格好、どうかな?あはは♡指揮官さぁ…なーに目をそらしてんの?まさか熊野が気づかないとでも思った?|
|~ログイン||
|~詳細確認||
|~メイン1||
|~メイン2||
|~メイン3||
|~タッチ||
|~タッチ2||
|~任務||
|~母港帰還||
|~失敗||
|>|BGCOLOR(#FFFFFF):COLOR(GRAY):CENTER:~▼好感度系|
|~ラブ||
#endregion

*ボイス [#Voice]
#region(クリックでセリフ一覧を開く)
|60||c
|~入手時|じゃーん!重巡熊野、参上したよー!指揮官、よろしく〜|
|~ログイン|おお指揮官来た来た!んで?今日はどうする?熊野と遊んでくれる? 仕事かぁ…|
|~詳細確認|しきかーん、熊野と遊んでぇ〜あ!アメさんくれんの?じゃあ遊ばなくていいや!はむ!|
|~メイン1|おっ、戦闘の時はしっかりしてるって?熊野はやる時はやるタイプだからね|
|~メイン2|指揮官さあ、どんな子がタイプ?ま・さ・かー熊野もワンチャンあったりして?あは☆|
|~メイン3|マジ暇……しきかーん、鈴谷呼んできてくんない?今度買い物に行くときの相談したいからさ〜|
|~タッチ|はぁ〜ん、今ここをチラッと見たでしょ?ふふふ、そう隠さなくていいって、ガン見してもい・い・わ・よ♡|
|~タッチ2|ふーん、やっぱこういうのが好きなんだ〜いーよ、そんぐらいは好きなだけ触らせてあげる〜♡|
|~任務|任務か…こういうの鈴谷のほうが得意ね…|
|~任務完了|ねむーい…うわやばっ、任務報酬来てんじゃん!おーい! |
|~メール|DM…じゃなかった、メール来たよ!指揮官、既読スルーはなしだからね!|
|~母港帰還|戦闘の振り返りをすんの?いーよ、やってー?えっ、熊野がやるの?? |
|~委託完了|委託組帰ってきたよー出迎えに行かないとダメっしょ!|
|~強化成功|おお!ワンチャン出番が増えたり?|
|~戦闘開始|敵艦見ゆ!こういうの戦うしかないっしょ!|
|~勝利|熊野、MVP!よっしゃー褒めて褒めてー! |
|~失敗|やってらんないよー|
|~スキル|マジボコってやるよ!|
|~損傷大|母港には…絶対に戻る!|
|>|BGCOLOR(#FFFFFF):COLOR(GRAY):CENTER:~▼好感度系|
|~失望|指揮官ってイケてないね〜いやまあ、別に責めてるわけじゃないけどさぁ〜ほら、私も色々と考えることがあるじゃん?|
|~知り合い|しきかーん、ひまー、なんかやって〜もう、別にいいじゃん!減るもんじゃないしさあ〜あいたっ!|
|~友好|しきかーん、熊野寂しくなったー、なんでもいいから遊んで〜ほかの人にしてって?ひどっ!指揮官のほうがいいんだもん!ほらほら!|
|~好き|熊野と遊んでくれるの?やったぁ!最初から素直になりゃよかったのに〜んで?どこ行く?ふ・た・り・で♡|
|~ラブ|く、熊野のことが好きなの!?そうなんだ……実は熊野も指揮官のことが大好きだよ…?ま、マジだってば〜!|
|~ケッコン|ええと、「お互いを信じあって、支え合って…」あとはなんだっけ?もう長くて覚えられないし、こういうの人の前で恥ずしすぎてやってられないってばー!もうすっ飛ばして部屋に戻ろ?ダーリンもそれでいいよね?|
|>|BGCOLOR(#FFFFFF):COLOR(GRAY):CENTER:~▼特定編成時台詞|
|~[[最上]]と出撃|最上姉さん、熊野と遊んで―|
|~[[鈴谷]]と出撃|鈴谷、そっちは頼む!|
|~[[フィジー]]と出撃|そのメイク結構イケてるじゃん!|

//|~(編成艦名)|(台詞)|

#endregion
*ゲームにおいて [#InGame]

2020年9月中旬開催のイベント「[[刹那觀る胡蝶の夢>イベント151_刹那觀る胡蝶の夢]]」にて実装された重桜所属の重巡洋艦。
イベントポイント「刹那のカケラ」の累計獲得数報酬から入手する事が出来る。

**性能 [#Performance]

[[鈴谷]]に続く最上型重巡洋艦4番艦、ないし改最上型2番艦。
最上型として4姉妹の共通スキルとなった徹甲弾防御を持ち、また改最上型として鈴谷に引き続き軽巡砲を搭載可能な重巡洋艦として実装された。

ほぼ同様の性能を持つ[[鈴谷]]との違いとして自身のステータスを向上させるスキルを持たないため攻撃能力においては一歩譲るが、
代わりに防御スキル「朝明隠す帷」を保持しており、防御スキル2種により高い生存性を持つのが特徴。
射角の広い軽巡主砲を搭載可能な事もあり、生存力を活かして前衛単艦での運用にも十分な適性がある。
「朝明隠す帷」は防御スキルではあるが、[[鈴谷]]のもう一つの特徴でもある条件付きの全弾発射強化を受け継いでおり、瞬間火力は十分に高い。
主砲の候補として軽巡・重巡双方の中から好きな装備を選択可能な自由度の高さも共通だが、
スキル発動のため主砲の命中数を考慮する必要があった[[鈴谷]]のような制約がないため、更に一歩先を行く自由度を持っている。

ただし重巡特有の高い火力値と重桜重巡としては高めの主砲補正を持つが、重桜重巡としては魚雷補正値が低く雷撃戦はあまり得意ではない。
そして長姉[[最上]]とは違って主砲門数は1門だけであり、軽巡主砲を選択すると運用性は柔軟になるが火力は落ちてしまいがちなため、中途半端な運用だと砲戦も雷撃戦もパンチが欠けてしまう。
スキルでも強化・強調されているように全弾発射がとにかく強力なため、出来るだけ活用していきたい。

***スキル [#Skill]
-「朝明隠す帷」
熊野の持つユニークスキルであり、3つの効果を併せ持つ複合スキル。~
1つ目の効果は発動に条件のある防御効果だが、発動条件が自身の被弾回数3回という簡単なもので以降同戦闘中は永続のため、実質無条件のダメージ軽減スキルと言ってもよい。
一応発動条件として明記されている通り「ダメージを受ける」ことが条件であり、判定回避でmissとなりダメージが発生しなかったものは回数としてカウントされない。また、頭突きダメージもなぜかカウント対象外。~
2つ目の効果は2・4・6戦目の回復効果だが、効果発動には戦闘開始60秒という長めの時間が必要であり、やや狙いにくく、その割には回復量も平凡。
戦闘時間が長くなってしまう大型艦隊が多数出現してどうしても相手取らなければならない時に、マップ上での接敵をうまく効果回数目に調整できれば発動して助かる、かも…程度に捉えておきたい。~
3つ目の効果は発動条件こそ違うが[[鈴谷]]同様の全弾発射の強化。
条件として重桜艦2隻が必要となるがこの2隻には自身を含めているため、必要な重桜艦は熊野の他に1隻だけでよく、主力艦1・前衛艦1の最小編成でも効果を発動でき大変活用しやすい。
強化効果も高く、最大突破時では榴弾部分の威力が1.2倍かつ中装甲と重装甲への補正が強くなり、同威力で榴弾と榴弾の間を埋めるよう飛ぶ中装甲に強い徹甲弾が8発追加される。
編成が僅かに縛られるものの、それさえ満たしてやれば戦闘開始時から常にこの強力な全弾発射を期待できるのが熊野の強みでもある。

-「徹甲弾防御」
最上型姉妹が全員習得する徹甲弾軽減スキル。
徹甲弾に限れば防御効果は「朝明隠す帷」より高く、常時発動型の優秀な防御スキル。
ただし、特に海域では徹甲弾を被弾する機会はかなり限られているため、基本的には「朝明隠す帷」の育成を優先すべきだろう。

**オススメ装備 [#RecommendEquip]
***主砲 [#Gun]

軽巡主砲と重巡主砲を選択可能。
手数・射角による対応力や全弾発射のサイクルでは軽巡主砲に分があるが、単純な主砲火力だけであれば重巡主砲の火力は侮れない。

|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:画像|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:装備名|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:備考|
|CENTER:40|||c
|&ref(艦砲リスト/軽巡主砲テーブル/150mmSKC28単装砲T3.jpg,nolink,40x40);&br;&color(#00ccff){徹甲弾};|[[150mmSKC/28単装砲T3>150mmSKC/28単装砲]]|弾数は一発と少ないが発射速度が非常に速いため全弾発射の回転率を最大限に活かせ、熊野とは非常に相性が良い。&br;''一部の重巡主砲の1発射サイクルよりも早いペースで全弾発射を行える''ため、''火力出力は非常に高い。''&br; &color(#ff0000){欠点};は以下の通り。&br;・主砲のダメージを捨てて&color(#ff0000){全弾に大きく依存する};&br;・&color(#ff0000){自爆ボートや量産型の迎撃も困難};になる&br;全弾発射を含めた単純火力は高くなるものの、この欠点のため前衛単艦編成とは余り相性が良くない。|
|&ref(艦砲リスト/軽巡主砲テーブル/試製152mm三連装砲T0.png,nolink,試製152mm三連装砲,40x40);&br;&color(#00ccff){徹甲弾};|[[試製152mm三連装砲T0>試製152mm三連装砲]]|取り回しの良い軽巡砲。&br;科学研究で設計図を集める必要がある入手難度やどうしても重巡砲より火力は下がるが、射程も長く攻撃速度も速いため&br;前衛で単艦編成をする場合の対応力が高く、どの重巡主砲よりも全弾発射も早い。&br;重巡砲の弱点である射角の狭さもある程度解消されるため、オート派の指揮官にオススメ。|
|&ref(img/試作型三連装152mm両用砲Mk17T0.jpg,nolink,40x40);&br;&color(#ff9900){榴弾};|[[試作型三連装152mm両用砲Mk17]]|~|
|&ref(艦砲リスト/重巡主砲テーブル/試作203mmSKC三連装砲T0.png,nolink,40x40);&br;&color(#00ccff){徹甲弾};|[[試作203mmSKC三連装砲]]|重巡用の徹甲弾砲。&br;3発x2連射の連射だが、3発の弾は個別にブレる。&br;貫通属性を持つ徹甲弾を扱える重巡用主砲であり、全弾発射に頼る事無くパフォーマンスを発揮したい場合などに採用のチャンスがある。&br;この主砲の火力自体が軽巡主砲を圧倒するため、複数前衛かつオート派の指揮官ならば文句ない活躍を期待できる。|

***魚雷 [#SecondWeapon]

熊野の雷装値・雷装補正値はそれほど高くはなく、装填補助や魚雷攻撃に関連するスキルもないため、サブウェポンとしての運用が無難。

|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:画像|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:装備名|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:備考|
|CENTER:40|||c
|&ref(魚雷リスト/533mm三連装磁気魚雷T3.png,nolink,533mm三連装磁気魚雷,40x40);|[[533mm三連装磁気魚雷T3>533mm三連装磁気魚雷]]|扱いやすい攻撃速度の速い磁気魚雷。どんどん撃つことができるのでオート時のサブウェポンとして心強い。|
|&ref(魚雷リスト/550mm三連装魚雷発射管T3.png,nolink,40x40);|[[550mm三連装魚雷発射管T3>550mm三連装魚雷発射管]]|上記の[[533mm三連装磁気魚雷T3>533mm三連装磁気魚雷]]から威力を上げて攻撃速度を早くした回転重視の通常魚雷。単艦運用や少数運用で少しでも手数を稼ぎたい時に。&br;但し、入手方法は[[科学研究報酬>科学研究室#vf9737a6]]のみであるため&color(#ff0000){非常に入手し難い一品};である。|

***対空 [#AntiAircraft]

重桜艦でありながら対空値も装備補正もそこまで低い数字ではなく、重巡の中では平均値よりやや高め。
ある程度の対空力は期待できる。

|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:画像|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:装備名|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:備考|
|CENTER:40|||c
|&ref(対空砲リスト/127mm連装高角砲T3.png,nolink,40x40);|[[127mm連装高角砲T3>127mm連装高角砲]]|113mm連装高角砲と同じ最長の射程を持つ対空砲。|
|&ref(対空砲リスト/四連装ボフォース40mm機関砲T3.png,nolink,四連装ボフォース40mm機関砲,40x40);|[[四連装ボフォース40mm機関砲T3>四連装ボフォース40mm機関砲]]|攻速は速いが射程が若干短いので注意しよう。|
|&ref(対空砲リスト/対空砲テーブル/show_1.png,nolink,105mmSKC連装高角砲,40x40);|[[105mmSKC連装高角砲T3>105mmSKC連装高角砲]]|四連装ボフォース40mm機関砲と113mm連装高角砲のちょうど中間にあたる。|
|&ref(対空砲リスト/対空砲テーブル/未命名_0.png,nolink,113mm連装高角砲,40x40);|[[113mm連装高角砲T3>113mm連装高角砲]]|対空砲の中では攻撃速度が遅いが最長の射程と高威力は優秀。|

***設備 [#Addition]
|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:画像|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:装備名|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:備考|
|CENTER:40|||c
|&ref(ビーバーズエムブレム/2017y10m14d_162634440.jpg,nolink,40x40);|[[ビーバーズエムブレムT1>ビーバーズエムブレム]]|図鑑報酬品。速力と回避を同時に確保できる凄い装備。ただし一品物なので取り合いが激しいのが難点。|
|&ref(設備リスト/バルジT3.png,nolink,バルジ,40x40);|[[バルジT3>バルジ]]|魚雷ダメージを軽減する設備。中装甲では魚雷ダメージが軽装甲より大きくなるので魚雷の攻撃が激しいところへ行くなら装備させたい。|
|&ref(設備リスト/消火装置T3.jpg,nolink,消火装置,40x40);|[[消火装置T3>消火装置]]|炎上を抑制、軽減する設備。速力が低いままオート運用をすると戦艦や量産型重巡の炎上弾に当たり易いため場面に応じて採用したい。|
|&ref(設備リスト/応急修理装置T3.png,nolink,応急修理装置,40x40);|[[応急修理装置T3>応急修理装置]]|自動回復付きの耐久装備。バルジor消火装置と共に装備する事で鉄壁となる。|
|&ref(設備リスト/SGレーダーT3_0.jpg,nolink,40x40);|[[SGレーダーT3>SGレーダー]]|元々の回避が低いため装備による強化の恩恵が大きい。&br;熊野は運が非常に悪く命中率に多少の影響があるレベルなので、SGレーダーでの補正は悪くない。|
|&ref(設備リスト/強化油圧舵T0.png,nolink,強化油圧舵,40x40);|[[強化油圧舵T0>強化油圧舵]]|科学研究で設計図を25枚集めると作れる。入手性が悪いが+10にすると回避がビーバーズエムブレムを超える+40になり低回避値の重巡と相性がいい。|

//装備アイコン→&ref(アイコン名,nolink,40x40,装備名);

**オススメ編成 [#RecommendFormation]
***主力 [#MainForce]
|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:画像|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:キャラ名|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:備考|
|CENTER:40|||c
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***前衛 [#AvantGarde]
|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:画像|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:キャラ名|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:備考|
|CENTER:40|||c
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//キャラアイコン→&ref(img/アイコン名,nolink,40x40,キャラ名);

**キャラクター [#Character]
 重桜所属、最上型重巡の四番艦。
 派手に着飾り、陽気で活発、社交的な性格の持ち主。
 指揮官相手にからかうような言動をしているが……?
 (公式Twitter紹介)

清楚な陰で熱い熱を秘める鈴谷とは正反対な構ってほしがりで隅から隅までまぶしいギャル。着せ替え衣装はどれもかなり際どいもの。
鈴谷と似たようなセリフもあり、指揮官の視線にはどちらも気付いて誘ってくる。好感度が高いとどちらもダーリン呼び。



//▼キャラストーリーが実装されたら公開する
//**キャラストーリー「タイトル」 [#CharaStory]
//を秘書官に設定し、をタップするとキャラストーリー開始。
//" src=
//#region(任務と報酬一覧を開く)
//| |~任務内容|~報酬|
//|~1|を5個準備する(消費)|資金100|
//|~2|任意の艦を10回強化する|資金100|
//|~3|を含めた艦隊で出撃し、20回勝利する|資金100|
//|~4||資金100|
//|~5|の親密度が100に到達|資金100、家具コイン5、教科書T2×1|
//|~6|を3回限界突破する|資金100、家具コイン10、改造図T2×1|
//|~7|のレベルが100に到達|資金100、家具コイン10、改造図T3×1|
//" src=
//※ストーリーは、図鑑→思い出より確認可能
//#endregion

*元ネタ [#Original]
-大日本帝国海軍が建造した、[[最上]]型軽巡洋艦の四番艦。
--三番艦[[鈴谷]]以降は、独自に改良が施された事から改最上型や鈴谷型と呼称される事がある。
最初から大型バルジを装着し、船体の重心を下げる改良がなされていたという。
--艦名は、紀伊半島南部の和歌山・三重の県境に流れる熊野川から採られている。

#region(艦歴)
-1926年度計画にて、中型巡洋艦として建造が決定。1931年3月10日、軍艦熊野と命名。しかしすぐには起工しなかった。
先に建造された[[最上]]と[[三隈]]から得られた教訓を基に、再設計した上で1934年4月5日に神戸川崎造船所で起工。
1936年10月15日に進水し、[[鈴谷]]ともども1937年10月31日に竣工した。竣工後、呉鎮守府に編入された。
艦内神社は和歌山県の熊野坐神社(熊野本宮大社)とした。

-1937年12月1日、姉妹艦の[[三隈]]や[[鈴谷]]とともに第2艦隊第7戦隊を編成する。余談だが、グリコ株式會社(現・江崎グリコ株式会社)のキャンペーンで、
製品に同封されている引換券を一定数集めて送ると、[[吹雪]]、[[長門]]、熊野の中から1つ模型が貰えたという。
-1938年4月9日、佐世保を出港。華南方面で行動し同月14日に高雄へ帰投した。10月17日、佐世保を出港し再び華南方面で活動。
-1939年5月20日、予備艦となり呉工廠で主砲の換装工事を受ける。20.3cm砲を装備した事で軽巡洋艦から重巡洋艦に艦種を変更。
10月20日、工事完了。11月15日、[[三隈]]とともに第7戦隊を再編。
-12月16日、熊野艦載の水上機が編隊を組んで熊野坐神社に空中参拝を行っている。ちなみに熊野は呉に停泊していた。

-1941年1月23日、呉を出港。フランス領北部インドシナ進駐のS作戦に参加する。2月5日、[[鈴谷]]や第27駆逐隊とともに三亜を出港。
陸軍の輸送船団を護衛してサイゴンに入港した。作戦後、馬公を経由して中城湾に帰投。連合艦隊に復帰した。
-7月12日、呉に寄港。戦備を整えたのち、第7戦隊は16日に出港。7月22日、三亜に入港。ふ号作戦に参加し、陸軍の輸送船団を護衛しながら南下。
同月30日、サイゴン沖に到達し南部インドシナ進駐を支援する。翌31日、サイゴンを離れて内地へ帰投。呉へと回航される。
-8月31日、呉工廠に入渠。9月7日に出渠した。戦雲が渦巻く11月23日、第7戦隊の旗艦として呉を出港。同月29日に三亜に到着。
マレー攻略部隊に編入され、陸軍の輸送船団を護衛して12月4日に出港した。
-1941年12月8日、大東亜戦争が勃発。熊野は第一次マレー上陸作戦を支援。翌9日、シンガポールから英東洋艦隊が出撃したとの報告が入る。
Z艦隊の基幹には新鋭戦艦[[プリンス・オブ・ウェールズ]]が鎮座しており、これに太刀打ち出来る艦艇は南方部隊には存在しなかった。
このため南方部隊を率いる近藤中将は悲壮的な夜戦を企図。第7戦隊の重巡4隻と駆逐艦13隻を以って襲撃を考えた。
熊野は艦載機を放ち、Z艦隊の動向を探ったが発見できず。南方作戦を根底から覆す脅威が闊歩するという極限状態が続いたが、その脅威はあっけなく終わった。12月10日、サイゴンやサンジャックを発進した味方の基地航空隊がZ艦隊を粉砕してくれたのである。絶望的な戦闘は幕を下ろした。
-12月11日、カムラン湾に寄港。[[鈴谷]]や軽巡洋艦由良等とともにボルネオ攻略作戦に参加。16日からはサラワク及びブルネイの上陸支援を実施。作戦後、カムラン湾に帰投した。
-1942年1月23日に出港し、アナンバス攻略を支援。2月10日からはバンカとパレンバン攻略を支援。2月24日からはジャワ攻略に奔走した。
-3月5日、シンガポールに帰投。続いて北部スマトラ島とアンダマン諸島の攻略支援を実施。
-4月1日、[[鈴谷]]や[[鳥海]]等とともにメルギー進出。味方の機動部隊によるセイロン島空襲に呼応して、ベンガル湾で通商破壊を行うのである。
港湾を爆撃され、イギリス商船が慌てて逃げ出してきた。4月6日、カルカッタから脱出してきた英商船6隻を発見。熊野は[[鈴谷]]や駆逐艦白雲・天霧とともに攻撃を仕掛け、これを壊滅させる大戦果を挙げた。4月11日、作戦を終えてシンガポールに帰投。内地への回航が決まり、同月22日に呉へ入港。27日から5月4日まで呉工廠で整備を受けた。
-5月22日午前6時30分、第7戦隊はミッドウェー攻略部隊支援隊として柱島を出港。[[朝潮]]と[[荒潮]]の護衛を受けてグアムに向かった。グアムで戦備を整え、5月28日に出港した。
-6月4日、ミッドウェー海戦に参加。第7戦隊はミッドウェー島を占領する部隊や郵便局員を乗せた船団を護衛しており、戦闘には参加しない予定だった。
ところが先鋒を務めた機動部隊が壊滅状態に陥り、雲行きが怪しくなる。旗艦の戦艦大和から第7戦隊にミッドウェー島の砲撃命令が下されたため、
熊野は[[最上]]、[[三隈]]、[[鈴谷]]とともに突撃を開始した。この時、熊野の艦橋では「連合艦隊は空母を喪失して血迷ったな」と幕僚が呟いていた。
--第7戦隊の重巡は最大戦速で進撃。凄まじい勢いで波を蹴っていった。しかしあまりにも速過ぎる速度に、護衛の[[朝潮]]と[[荒潮]]はついていけず落伍。
突撃は約9時間続き、あたりはすっかり日が暮れた。あと2時間で砲撃という21時35分、連合艦隊より砲撃中止の命令が届く。
第7戦隊は突撃の極限状態から解放され、「やれやれ」と言った空気になった。戦隊はただちに反転を開始したが……。
--速力28ノット、単縦陣で航行中、事件は起こった。23時18分頃、熊野は右45度、距離約5000mに浮上中の敵潜水艦を発見。
左に回避するため斉動信号燈を「赤赤」とした。赤赤は、「緊急左45度一斉回頭」を意味する。ところがその直後にもう1隻敵潜を発見。
熊野の参謀は無線電話で再度「赤赤」と命じる。45度回頭が2回で90度回頭となる。先頭の熊野は90度回頭したが、2番艦以降は2回の「赤赤」を同一のものと判断し、
45度の回頭を始めたのである。このため熊野の左舷から[[鈴谷]]の艦首がグングンと迫ってくる形となってしまった。
熊野は慌てて右30度回頭に戻し、[[鈴谷]]も速力を落として右へ逃げたので、艦尾ぎりぎりをすり抜ける形で辛うじて回避。
だが、その後方では[[三隈]]が熊野と[[鈴谷]]を見間違え、操舵ミス。更に熊野の回避先には[[最上]]がおり、[[最上]]が急回頭。その結果、[[三隈]]と衝突事故を起こす。
[[最上]]が大破してしまった。
--熊野座乗の栗田健男中将は、大破した[[最上]]にペースを合わせると夜明けを迎えてしまい、空襲を受ける危険性を憂慮。
ここはミッドウェー島近海なのだ。いつ敵機が飛来してもおかしくない。このため損傷した[[最上]]と[[三隈]]は置いていく判断を下した。
熊野と[[鈴谷]]は2隻を見捨て、さっさと撤退してしまった。見捨てられた[[最上]]と[[三隈]]の下には、置いていかれた[[朝潮]]と[[荒潮]]が駆けつけたが
案の定、激しい空襲に遭って[[三隈]]が沈没した。
--一方、熊野と[[鈴谷]]は本隊との合流を目指していたが、途中で音信不通になる。このため連合艦隊司令部は2隻の所在が分からない事態になる。
敵の攻撃を受けたからではなく、自ら通信を絶っていたのである。理由は連絡を取れば[[最上]]と[[三隈]]の救助を命じられると思ったから、らしい。
結局、通信が回復したのは合流直前であった。本隊の第2艦隊通信参謀は「どうにも困った部隊である」と口にした。そう、よく分かんなかったです……。
-6月17日、トラック島を出港。同月23日に呉へ帰投した。7月14日、再編成により第7戦隊は第3艦隊へ編入された。
独伊からの要望に応え、インド洋での通商破壊(B作戦)に参加すべく[[鈴谷]]とともに7月17日に柱島を出港。駆逐艦早潮等に護衛されながら7月25日14時40分にシンガポールへ入港。天塩丸から食糧の補給を受ける。続いて同月30日16時40分、メルギーに回航された。
-ところが8月7日、アメリカ軍がガダルカナル島に襲来。予想よりも早い反攻を受け、急遽作戦中止。第7戦隊もソロモン方面に投入される事になり、翌8日19時45分に出港。途中、バリクパパンで燃料補給を受けようとしたが入港の際に座礁してしまう。が、すぐに離礁。大事には至らなかった。補給を終えると、東進を続けた。
-8月24日、第二次ソロモン海戦に参加。9月5日、トラック島に入港。
-10月16日、対潜哨戒を行っていた搭載機が、トラック東南東で航行中の瑞鳳をアメリカ空母と誤認する一幕があった。
-10月26日、南太平洋海戦に機動部隊支援隊として参加。10月30日、トラック島に帰投した。
-11月2日、瑞鳳を護衛してトラックを出港。5日後に呉へ到着。11月15日から20日にかけて入渠整備を受けた。
それから休む間もなく、同月22日に呉を出港。駆逐艦[[谷風]]に護衛されながらマニラに陸軍部隊を輸送した。
12月4日にラバウル、同月6日にカビエン、同月12日にロレンゴウに寄港。14日からはカビエンに停泊し、現地で年を越した。
-1943年1月28日午前9時、地洋丸から食糧の補給を受ける。2月11日、カビエン出港。トラック島を経由して2月24日に呉到着。4月6日から15日にかけて呉工廠で整備。
-5月20日、徳山に入港し燃料補給。翌21日、横須賀に回航される。アッツ島がアメリカ軍の上陸を受け、横須賀に戦力が集められていた。ところが出撃する前に作戦中止。使用するはずだった冬物の毛布を横須賀鎮守府に返し、原隊に復帰。5月30日、横須賀を出港し柱島へ回航。
-6月21日、トラック島に進出。駆逐艦有明、新月、涼風に護衛されつつ、[[鈴谷]]とともにラバウルへ第5及び第28防空隊を輸送した。
-7月18日、ラバウルを出港しコロンバンガラ輸送に従事。無事物資を揚陸し帰路についたが、同月20日にヘンダーソン飛行場から飛来したTBF雷撃機により右舷後部に魚雷が命中。小破させられた。翌21日、ラバウルにて応急修理。次いでトラック島に回航され、8月1日に[[明石]]の横付けを受けて修理。
-8月28日、[[雪風]]の護衛を受けてトラックを出港。9月2日に呉へ入港した。10月8日から入渠整備を受ける。11月3日、出港。トラック、クェゼリン、ブラウン、ルオットに寄航し、12月5日にトラック島へ帰投した。
-12月26日、駆逐艦[[谷風]]の護衛を受けながら、[[鈴谷]]とともに出港。兵員輸送に従事するが、翌27日に敵機に発見されたため中止。護衛を[[満潮]]に変え、再び出港。今度は成功し、12月31日にカビエン到着。兵員と補給品を揚陸させた。
-1944年1月1日、第7戦隊に利根と筑摩が加わる。絶対国防圏の引き下げに伴って主力艦隊も撤退する事になり、2月1日にトラック島から脱出。2月4日にパラオに到着するが、このパラオも安全な地ではなかった。米機動部隊による空襲の予兆が確認されたため、主力艦隊は出港。連合軍の勢力圏から遠く、産油地帯が近いリンガ泊地に避難し、訓練を始めた。
-5月11日、あ号作戦決戦準備発令に伴って、決戦地により近いタウイタウイ泊地へ移動。5月26日午前8時、運送艦鶴見から補給を受ける。
そして6月13日、アメリカ軍がマリアナ諸島に襲来。熊野は旗艦[[大鳳]]に座する小沢治三郎中将の指揮下に入り、ギマラス泊地に移動。燃料補給を受け、太平洋に躍り出た。

-6月19日、マリアナ沖海戦に参加。本隊の前衛を務める第3航空戦隊の護衛についた。しかし後方の本隊から飛来した味方機の編隊を敵機と誤認し、僚艦ともども対空砲を撃つ失態を犯す。幸い同士討ちは短時間で終わったが、誤射された航空隊の方はカンカンだった。アメリカ側のガバガバ情報伝達により、この日は攻撃を受けなかった。しかし発進させた航空機の大半は帰らず、また後方の本隊では[[アルバコア]]の襲撃で
虎の子の[[翔鶴]]と旗艦[[大鳳]]を喪失していた。
-翌20日16時、夕暮れ時になってようやく敵が小沢艦隊を捕捉。約200機に及ぶ、数に任せた空襲を仕掛けてきた。激しい攻撃下においても屈せず、熊野は対空戦闘。何とか乗り切ったが、この戦闘で[[飛鷹]]が沈没してしまう。大型空母3隻と航空機約300機を失った小沢艦隊は撤退した。
-6月22日、中城湾に到着。戦死者や生存者の移乗が行われた。翌23日、出港。各々が所属する母港へ帰投する。
-7月8日、[[鈴谷]]とともに陸軍部隊を積載して呉を出港。16日にシンガポールへ入港、陸兵を揚陸した。その後、リンガ泊地に回航され訓練に従事する。

-10月17日、敵将マッカーサー率いるアメリカ軍の大部隊がレイテ湾スルアン島に橋頭堡を築く。いよいよアメリカ軍のフィリピン侵攻が始まったのである。
これを受けて大本営は捷一号作戦を発令。生き残っていた艦艇をかき集め、迎撃を命じた。
翌18日、熊野はリンガ泊地を出港。10月20日にブルネイに到着し、現地で燃料補給と作戦の打ち合わせを行う。熊野は栗田健男中将(かつての第7戦隊司令官)率いる主力艦隊に編入され、レイテ湾の敵橋頭堡を殲滅する任務が与えられた。
-10月22日、栗田艦隊はブルネイを出港。大量の敵がうごめく魔の海を突き進むが、さっそく災難が降りかかる。翌23日早朝、パラワン水道通過中に敵潜水艦の待ち伏せを受け、旗艦[[愛宕]]と[[摩耶]]が撃沈、[[高雄]]が大破落伍という、いきなり深手を負ってしまう。幸い、熊野には被害は出なかった。
-狂乱のパラワン水道を抜けた栗田艦隊は、10月24日朝にミンドロ島を回ってシブヤン海へと入った。大和のレーダーが、北方にいる3機の敵機を捉える。
ボーガン隊が放った索敵機である。栗田艦隊の所在はハルゼーに知られ、全軍に攻撃命令を下した。
--午前10時40分、最初の敵編隊が出現。栗田艦隊は5回にわたる激しい攻撃を受ける。各艦艇は対空砲火で必死に迎撃し続けた。
熊野には第三波攻撃の際に5機が襲来。爆弾1発が第四砲塔に命中したが不発だった。第五波攻撃時にはヘルダイバー2機による爆撃を受けたが被害なし。
この時、清霜が被弾し火柱が上がる様子が見えたという。敵の猛攻は午後3時まで続いた。
魚雷1本を機械室に受けた[[妙高]]は戦闘能力を喪失し、コロンへ回航。攻撃を一手に引き受け、20本の魚雷と17発の直撃弾を受けた武蔵は午後7時35分に沈没。
生き残った艦艇も、大小さまざまな損傷を負っていた。痛手を負った栗田艦隊は午後3時30分に一旦、西方へ退避。この退避が功を奏し、ハルゼーの判断を誤らせた。
栗田艦隊が壊滅的打撃を受けたと考え、次に現れた小沢艦隊(囮)に矛先を向けたのである。おかげでサンベルナルジノ海峡は完全に無防備となった。
午後5時14分、シブヤン海峡中央まで戻ってきたところで再反転。東方に向かって進撃を再開した。
--ハルゼーの判断ミスに助けられ、10月25日午前0時30分に最も危険とされたサンベルナルジノ海峡を突破。敵潜水艦も水上艦もいなかった。
栗田艦隊の現有戦力は戦艦4隻、重巡6隻、軽巡2隻、駆逐艦11隻であった。空は曇天、時折スコールが降り注いでいた。
日の出が近くなった午前6時23分、35km東方に数本のマストを確認。3隻の空母からなる敵艦隊のようだ。司令部はハルゼー艦隊の一部だと考え、攻撃を決断。
サマール沖海戦の始まりである。敵の正体は商船改造空母で構成されたタフィ3と呼ばれる艦隊であった。形勢不利と見た敵は煙幕を張りつつスコールへ逃げようとする。
慌てて発進させた戦闘機で栗田艦隊の肉薄を拒む。午前7時10分、敵駆逐艦ジョンストンが煙幕の中から熊野を目標に200発以上を発射しているが、命中弾無し。
やがて痺れを切らしたジョンストンが煙幕から飛び出して10本の魚雷を放ち、そのうちの1本が熊野の艦首に直撃し大破。戦闘不能に陥った。
熊野乗員は対空戦闘に気を取られており、雷跡に気付いた者はいなかったとされる。この敵はスコールに逃げ込んだものの天運に見放され、矢矧に討ち取られている。
航行不能になった熊野はよろよろと付近のスコールへ逃げ込もうとした。司令官の白石万隆少将は「筑摩を呼べ!」と叫んだが、周囲には筑摩の姿がない。
隊列は瓦解し、各々が敵を追撃しているような状態だった。たまたま近くにいた[[鈴谷]]に発光信号で呼びかける。
熊野は旗艦任務の続行が不可能になったため、[[鈴谷]]に白石万隆少将の将旗を移動。午前8時30分に掲げ終わった。司令部要員もカッターで[[鈴谷]]に移乗。
旗艦任務を引き継いだ[[鈴谷]]は敵機を迎撃しながら熊野から離れていった。戦場でただ1隻、取り残された。
このサマール沖海戦により護衛空母、駆逐艦、護衛駆逐艦をそれぞれ1隻撃沈した。

-10月25日午前11時過ぎ、戦闘不能になった熊野は単独でコロンへの回航を目指す。昨晩突破したサンベルナルジノ海峡へ向かっていた正午頃、上空見張り員が声を上げる。
零式水偵3機が左舷から接近しているようだ。日の丸も確認され、乗員が安心していると……。突如ズシーンという音とともに水柱が築かれた。
見れば、零式水偵が艦尾方向から降下爆撃を仕掛けているではないか。この時の熊野は艦首が潰れており、敵艦と誤認されてしまったようである。
-「日の丸を付けているが零水ではない」と見張り員が報告し、人見艦長は対空戦闘を下令。高角砲を打ち上げると、2機の水偵は飛び去っていった。
あとで資料と照らし合わせてみたところ、先ほどの機影は零式水偵ではなく新型機の[[瑞雲]]である事が判明した。
熊野の受難は続く。1時間も経たないうちに爆装した天山艦攻1機から再び誤爆を受けた。お世辞にも至近弾とは言えないほど遠くに着弾したが、乗員は唖然とした。
陸軍機ならともかく海軍機が見間違えるとは!……2度の誤爆を受け憑き物が落ちたのか、数時間は平穏な航海が続いた。敵機よりも味方機に注意が必要だとして、
一番砲塔の上に大きな日の丸旗が展張された。
-午後3時30分前後、サマール島北部を西航中に航空機の編隊が飛来した。零戦と九九式艦爆からなる39機が東進している。これだけ大規模な味方機は珍しかった。
これから敵艦隊を強襲するのであろう味方編隊に向けて、熊野の乗員は帽振れで見送った。さすがにもう誤爆は無かった。
日没前、熊野はサンベルナルジノ海峡に入った。夜になれば敵機の襲撃を抑えられるはず。だが午後5時頃、小型機4機が接近してきた。今度は本物の敵機だ。
対空戦闘が下令されると同時に、後方から約30機の敵機が新たに出現。一番砲塔の日の丸旗が片付けられ、熊野は増速する。主砲と高角砲で猛然と迎撃を始め、
敵編隊の近くに黒煙の花が開く。雷撃と爆撃が同時に行われ、熊野の周囲に次々と水柱が築かれる。更に機銃掃射を受け、船体から火花が散る。
既に辺りは宵闇に包まれており、座礁に注意しながら回避運動を行う。5方向から同時に魚雷を放たれ、もはや被雷不可避と思われたが、ぎりぎりのところで回避。
もう闇雲に避けるしかないほどの苛烈な攻撃だった。絶望的な戦いの中、いつの間にか零戦3機が応援に駆けつけてくれていた。だが数に押され、TBFに追い回されている。
-夜の帳が降りた頃、戦闘は終結した。敵機は去っていき、零戦もいなくなっていた。命中弾こそ無かったが、至近弾で艦底の一部が浸水した。
敵潜水艦の襲撃はなく、平穏な航海が再び始まった。武蔵が沈没したシブヤン海を抜け、コロン島を目指す。しかし燃料が不足気味になっており、ブルネイへ直行するのは難しくなっていた。

-10月26日早朝、ミンドロ島南方に到達。陽が昇り始めた頃、水平線にコロン島の頭が見えた。あと少しのところで、対空電探が反応。敵艦上機32機が襲ってきたのだ。
ここは広い海域なので座礁を気にする必要はない。主砲、高角砲、機銃を以って迎撃する。敵機も爆撃、雷撃、銃撃で熊野を攻撃。それは差し詰め、敵機と爆弾が乱舞する死の舞踏会。
戦闘の最中、3発の命中弾を喰らう。死傷者多数発生。機関科から缶の出火が伝えられる。動力を失い、熊野は洋上で停止。対空砲も途絶えた。絶体絶命の窮地。1機のTBFが雷撃を仕掛けてきたが、
残っていた機銃で妨害し、敵機は見当違いな場所へ魚雷を放っていった。戦いは終わった。熊野はもう浮いているだけの鉄塊のような状態だった。煙突の中で爆弾が炸裂し、高射器や高角測距儀、対水上電探室は
メチャクチャに破壊されている。航海科倉庫やその周辺も破壊され、25mm3連装機銃陣地も壊滅していた。艦内は死傷者で溢れ、交代と治療に負われている。
-コロン島を前にして足踏みを強いられる熊野。機関科が決死の努力で缶を直そうとし、人見艦長も彼らを労って甘いものや冷たいものを提供。サイダーやみかんの缶詰め、乾パンが出された。
左60度方向からB-24爆撃機1機が接近。主砲で攻撃するが、外れる。敵機はすぐに引き上げていった。漂流から2時間、ようやく缶1つが息を吹き返した。煙突から吹き上がる黒煙が風になびく。
7ノットの速力でのろのろと航行を始めた。人見艦長はコロン行きからウルガン湾へ向かう事にし、針路を南西に取る。すると左前方にマストが見えた。志摩艦隊の[[足柄]]と駆逐艦霞である。
霞に座乗する木村昌福司令から激励の信号が届き、熊野からも返信。恐怖に満ちた単独航海が、ようやく終わった瞬間だった。霞と[[足柄]]に寄り添われ、当初の予定通りコロンに入港。
既に旗艦[[那智]]や駆逐艦数隻が停泊していた。午後4時30分頃、日栄丸から補給を受ける。ここも米軍機の行動圏内だが、ひとまずは安心できるようだった。太い蛇管が熊野に繋げられ、送油される。
-午後8時頃、補給完了。応急修理を済ませ、12ノットまで出せるようになった。人見艦長はマニラで修理を考え、米軍機の隙を突いてコロンを出港。2時間後、戦死者55名の水葬が行われた。
--先のレイテ沖海戦で[[最上]]と[[鈴谷]]は沈没。熊野は最後に残った[[最上]]型重巡洋艦となっていた。
-10月27日の夜明けを迎えた。左前方には駆逐艦沖波の姿がある。[[鈴谷]]の生存者を救助したらしく、どうやら[[鈴谷]]は沈没してしまったようだ。敵の空襲圏から脱したものの、まだ安心はできない。
翌28日未明、マニラ湾口に接近。ここは米潜水艦の狩り場で、非常に危険な海域だった。実際、[[青葉]]が雷撃されて大破している。しかしながら敵襲はなく、バターン半島とコレヒドール島の間を通って
マニラに入港を果たした。主錨を失っていたため熊野は停泊できない。援助の依頼をしたが、一向に救援の手が来なかった。これでは仕方ないので、キャビデ軍港に停泊していた特務艦隠戸に横付けした。
既にマニラも空襲を受けているようで、湾内には沈没船らしき煙突やマストが水上に顔を出している。それでも味方が多い港内は十分安心できた。この日、重傷者はマニラの海軍病院へ送られた。
-10月29日午前8時頃、晴れ渡った空にケシの実のような機影がポツポツ現れる。最初は零戦かと思われたが、違った。グラマンの編隊だ。警戒警報が出ておらず、奇襲となった。在泊艦艇は慌てて配置に就き、
陸上の対空砲が遅れて火を噴き始める。熊野は広い場所へ移動し、そこで敵機を迎え撃つ事にした。上空からグラマン十数機が襲来し、小型爆弾が投下される。対する熊野も主砲や高角砲で対抗した。
午前の空襲では被害無し。午後にも空襲が行われたが、全て陸上への攻撃だったため被害は免れた。熊野は更に移動し、[[青葉]]と[[那智]]とで三角形を作って敵襲に備えた。
夕刻、敵の第三波が襲来。約40機が出現し、その半数が3隻に襲い掛かってきた。熊野には6機が攻撃してきたが被害無し。[[青葉]]も健在だが、[[那智]]だけは火災が発生していた。
-やはりマニラも危険だった。本格的な修理には内地へ回航する必要がある。道中には敵潜水艦が跋扈しているが、ここで動けなくなるよりかは良い。人見艦長は本土への帰還を決めた。
機関科に準備を命じ、自身は内火艇で上陸。南西方面艦隊司令部へ出向いた。そして護衛艦艇を付けてほしいと懇願したが「今は1隻の余裕もない」と突っぱねられ、出港準備は取りやめとなる。
10月30日、浮標に係留。第103工作部から応急修理を受け、煙突の残骸を撤去。機関の整備も続けられた。艦首甲板の一部が切り取られ、応急的な波除けが設置された。
レイテ沖海戦で弾薬が、特に機銃弾が欠乏していた。[[青葉]]から1万発を譲って貰ったものの心細かった。
10月31日、連合艦隊司令長官より熊野と[[青葉]]は呉へ回航し修理を受けるよう命じられる。同時に帰還の際はマタ31船団(マニラ発高雄行き)の護衛を任された。

-11月5日午前1時、熊野はゆっくりと動き出した。バターン半島とコレヒドール島の間を通過し、湾外で待機していたマタ31船団と合流。米潜水艦の襲撃を警戒し、陸岸ぎりぎりの航路を選択。
座礁しないよう、船団を誘導しながら暗闇の中をゆく。午前7時40分、緊急ブザーが鳴り響いた。間を置かず、対空戦闘のラッパが鳴り響く。どうやら後方のマニラが空襲されているらしい。
戦闘の余波はマタ31船団にも及び、グラマン2機と零戦1機がもつれるようにやって来た。やがて零戦は撃墜され、前方の海面に不時着水。脱出した搭乗員は立ち泳ぎしながら熊野に敬礼した。
この搭乗員は護衛の駆潜艇に救助された。その後は敵機の襲来はなく、磁気探知機装備の九六式陸攻や爆装した二式練習機が対潜哨戒に来てくれたくらいだった。
同日夕刻、サンタクルーズ湾に入港。ここは小さな漁港で、港湾施設は何も無かった。造水装置を破壊されていた[[青葉]]に真水を供給した。
-11月6日午前7時、出港。昨日同様に陸岸沿いを航行し、サンフェルナンドに向けて8ノットで北上する。午前9時20分、轟音とともに左舷中部に巨大な水柱が築かれる。敵機か?
いや、敵潜水艦の襲撃だった。努力むなしくギッタロ、レイ、レイトン、ブリームのウルフパックに捕まってしまったのだ。駆潜艇が「潜水艦探知」の信号を掲げる。
午前9時55分、左前方から6本の魚雷が迫る。熊野は左へ回頭、かろうじてこれを回避する。駆潜艇と上空警戒中の零式水艇が急行して爆雷投下をする。
だが午前10時40分、再び熊野へ向けて6本の魚雷が伸びてくる。これも上手くかわすと、熊野は敵潜水艦が潜んでいる場所へ突撃を開始した。そして敵の潜航位置に到達すると
艦尾から8個の爆雷を投下、水中で炸裂する。衝撃が襲うのと同時に、重油交じりの水柱が築かれた。撃沈と思われた。が、同時に爆雷のものではない衝撃が艦内を襲った。
ギッタロが放った魚雷が左舷中部に直撃したのだ。グラグラと揺れる船体。やがて艦は右へと傾斜し始める。衝撃により第一砲塔が脱落してしまった。
何とか持ちこたえ、傾斜は11度で止まった。この損傷で機関室が水没し航行不能に。万事休す。浸水は進み、徐々に熊野を蝕んでいく。
-熊野の被雷を見ていた[[青葉]]は「我、曳航能力無し」と信号を送ってきた。護衛隊は「道了丸、駆潜艇18号及び37号を残す」と伝え、生き残った船団を率いて北上を再開した。
未だに敵潜水艦は跋扈している。熊野乗員は死の覚悟を抱き、機密文書の焼却を行った他、食べられる物は今のうちに食べた。午前11時30分、道了丸に曳航を依頼したが断られた。
応急修理で4度にまで復元したが、事態は未だ予断を許さない。潮任せの漂流では埒が明かないとして、ダメもとで道了丸に引っ張って貰う事にした。2270トンの戦時標準船が、
約1万4000トンの軍艦を曳航するというシュールな光景だった。とりあえず行き先をリンガエン湾に定め、牛歩ながら進み続けた。途中、行き先をサンタクルーズ湾に変更した。
駆潜艇2隻が護衛をしてくれたが、夜のうちに第18号と第26号海防艦に交代。午後2時20分、狭い水道を抜けて熊野はサンタクルーズ湾に入港した。
人見艦長は無茶をしてくれた道了丸に謝意を伝え、食糧や酒保の物品を内火艇でプレゼントした。
-11月7日午前7時、道了丸と第26号海防艦が出発。マタ31船団の背中を追った。熊野は交代でやってきた第21号掃海艇のみを護衛とし、心細い時間を過ごした。
2日後、ルソン島付近を猛烈な台風が通過。強烈な雨風は敵の目から熊野を隠したが、錨が流されるハプニングも招いている。
南東へ1200mほど流されてしまったが、問題は起きなかった。ともかく、熊野を動ける状態にしなければならない。
-11月12日朝、マニラから派遣された工員が、慶州丸に乗って熊野の下へ来た。直ちに機械室の排水が行われ、缶の整備が行われた。
そして同月15日午後、ようやく動けるようになった。工員は慶州丸でマニラへと帰っていった。この日、人見艦長は乗員を艦橋下の甲板に集めて労った。
機関の修理は続いていたが、問題は真水である。機関を始動させるにも、乗員の生活にも必要不可欠だが造水装置が破壊されていて欠乏しつつあった。
約1000トンの水が必要だ。調査の結果、遠からぬ場所に川がある事が判明。1日かけて作業員が川水を運搬し、カッターに移して熊野へ持ち帰った。
-11月19日午前7時30分、ポリロ見張り所から警報が出される。各地から交戦中の電報が入り、熊野の東側にも敵機の編隊が確認された。
午後1時30分頃、2機のF4Fが直上から急降下。バリバリと機銃掃射を仕掛けていった。更に14機のF4Fが現れ、銃撃を加えてきた。
爆弾を投下してきた敵は少なかったため、熊野の損傷は少なかった。しかし人的被害は甚大で、多くの乗員が死傷している。戦死者が相次ぎ、乗員も減ってきていた。
だが悪い報せばかりではなかった。11月21日、ついに機関が復活。6ノットを出せるようになり、ようやく自力航行のめどが付いたのだ。
-11月22日、マニラから機帆船が到着。機銃弾4500発と応急資材、食糧、軽油を受領した。この日の午後遅く、海防艦八十島とSB艇3隻が入港。
八十島に、負傷者を移乗させた。
-11月25日早朝、八十島たちはサンタクルーズを出港していった。午前7時30分、ポリロ見張り所より警報が伝えられる。
グラマン11機が編隊を組んでサンタクルーズ上空に到達、獲物を見つけたカラスのように熊野を中心に旋回を始めた。熊野は発砲せず耐えた。
対空砲を撃てば、遠くの敵機まで誘引する危険性があったからだ。だが、熊野の考えを嘲笑うかのように、増援の14機が飛来。計25機となる。
敵も敵で熊野を攻撃しない。まるで死神が品定めをしているかのよう。やがて14機の敵機は去り、残った11機は第21長運丸へと襲い掛かった。
午前9時過ぎ、哀れにも第21長運丸は大火に包まれた。
-死神は熊野を見逃した訳ではなかった。88機の黄泉の使いが左方向と直上から襲来。爆撃機や雷撃機もいる。熊野以外に標的はいない。
襲われると思った矢先、敵は何と熊野を無視した。だが、その先には出港していった八十島船団の姿があり――瞬く間に全滅させられた。
やがて八十島を葬った敵編隊は熊野へ襲い掛かる。弾数が少ない熊野は正確な射撃で敵機を撃ち落とした。
あまりに正確な射撃だったため、敵は反転して逃げていった。
残りの弾は3000発ほど。

-午後2時30分過ぎ、ついに熊野の番が来た。3機のF4Fに誘導された22機のヘルダイバーが襲来。次々に爆弾が投下され、水柱が築かれる。
ガーン、ガーンという大音響が時折響く。艦はビリビリ揺れ、甲板上の乗員はバタバタと凶弾に倒れる。
まず艦橋後部に1発が命中。続いて2本の魚雷が直撃。一番砲塔横と飛行甲板横にそれぞれ1本ずつの魚雷が、更に二番砲塔にも直撃弾を受けた。
信号員は爆弾に吹き飛ばされ、即死。左舷への傾斜は止まらず、艦橋の左側には一面の海が広がっていた。誰の目から見ても、もうじき沈む事が分かった。
既に脱出した乗員もいたが、3機の敵機が機銃掃射を加えてくる。それでも生き残った者は陸岸を目指して泳ぎ続けた。
-1944年11月25日、タイコンテロガ艦載機の空襲により沈没。人見艦長、真田副長以下400名が死亡した。生き残った乗員639名は岸まで泳ぎ着き、
大部分がフィリピンに留まって陸戦隊となり、494名が山中で戦死。実に9割に相当する乗員989名が戦死した計算になる。1945年1月20日、除籍。
-1968年、観光中のダイバーが熊野の残骸を発見。遺骨50柱を持ち帰っている。
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