基準排水量:29000t(29600t)
機関出力:40000馬力
最大速力:23ノット(21ノット)
搭載兵装:45口径340mm四連装砲Mle1912 4基16門
55口径139mm単装速射砲Mle1910 24基24門
43口径47mm単装砲 6門
450mm単装水中魚雷発射管 6門
1912年、フランス議会は1920年までに28隻(後に29隻?)の戦艦からなる大艦隊を整備する海軍法を可決する。
+
- レピュブリク級(弩級)
- リベルテ級(弩級)
- リベルテ*2、デモクラティ、ジュスティス、ヴェリテ
- ダントン級(弩級)
- ダントン、コンドルセ、ディドロ、ミラボー、ヴェルニョー、ヴォルテール
- クールベ級(弩級)
- クールベ、フランス、ジャン・バール(あっちの先代)、パリ
- プロヴァンス級(超弩級)*3
- ノルマンディー級(超弩級)
- ノルマンディー、フランドル(同上)、ガスコーニュ(同上)、ラングドック、ベアルン
- リヨン級(超弩級)
- 不詳(450mm砲Mle1920搭載4万トン級戦艦?*4)
尚、弩級戦艦の陳腐化を海軍は認識していたのか、ここから更に1919年に2隻、1920年に2隻、1921年に4隻、1922年?に2隻追加建造する予定だったそう。
これに従い、フランス海軍は1912年にリヨン級となる4隻の建造を指令した。このとき、ブレスト、トゥーロン、ロリアンの三か所の造船所には改修工事が行われており、1915年から1916年にかけて工事が完了する手筈だった。このため、この4隻は技術的制限を設ける必要も無く設計されることになる。
1913年夏に設計研究が始まり、すぐに主砲口径とその配置について議論されるようになった。フランス海軍が実用化している戦艦砲として最大なのは340mm。対して英国海軍は既にクイーン・エリザベス級、リヴェンジ級などで381mm口径を採用していた。
設計者の中には305mm4連装砲5基20門案を提案し検討する者もいたが、砲口径を下げるのは良くないという判断で却下されている。
そして海洋工学のエンジニア、シャルル・ドワイエール氏(1858~1929)は四つの案を提示した。
主砲口径 | 基準排水量 | 主砲門数 | 砲構成 |
340mm | 27500t | 14門 | 3連装4基+単装2基 |
28500~29000t | 16門 | 4連装4基 |
380mm | 27500t | 8門 | 連装4基 |
29500~30000t | 10門 | 連装5基 |
結局、380mm砲の実用化には時間がかかると予想され、主な主戦場となるだろう地中海では340mmで十分と判断されたため、340mmに決定。そしてノルマンディー級同様の4連装砲による4基16門案が採用された。
そしてこの四連装砲だが、従来の340mm砲から火力を上げる方針となり、従来の使用砲弾(540kg)から50kg重くした590kgの砲弾を使用出来るように改造するか、或いはより重い630kg砲弾を使用できる50口径砲を新たに開発するかの二つの案が提示される。後者の場合は基準排水量を2000tから3000t増大させる必要により建造費用が高くつくため、1914年2月に前者が採用された。
船体防御においては先のノルマンディー級同様、対魚雷隔壁の設置等、水雷防御を重視した構成になっている。だがこの時代から出現する水中弾性能を持つ徹甲弾への防御は想定しておらず、その点に疑問を抱く意見もある。
艦名の由来はリヨン、リールが都市名、デュケーヌ、トゥールヴィルが海軍の提督名から来ている。
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